転職活動のスタートは、「書類選考」から始まります。
当然のお話ではありますが、書類選考を通過しなくては、面接官に自分をアピールするチャンスはもらえません。
よって、履歴書を最初に見る採用担当者に「この人の話しを聞いてみたい」と思わせる必要があります。
そのためには、履歴書の学歴、職歴を間違いなく記載し、転職に際してのアピールポイントを披露する「職務経歴書」で、採用担当を惹きつけましょう。
そこで、今回は各提出書類の正しい書き方と注意点を解説していきます。
■落ち着いて間違いなく「学歴」「職歴」は記述しましょう
履歴書の学歴欄には、年数を間違わないよう書くこと、そして履歴書の職歴欄には、パート・アルバイト(短期間は除く)、派遣・契約社員など、職歴はすべて記載するのが原則です。

◇学歴欄の書き方
学歴欄の1行目の中央に「学歴」と書き、次の行から実際の学歴を書き始めますが、高校入学から書くのが一般的です。
「〇年△月 〇〇高等学校 ○○科 入学」「〇年△月 〇〇高等学校〇〇科 卒業」と、入学・卒業の年月も記入します。
年の表示は、西暦、和暦、どちらでも良いので、どちらかに統一して記載をしてください。
大学・短大・専門学校などの学歴も、高校の時と同じように正式名称で入学・卒業年月を記載し、卒業時は「卒業」、大学院の場合は「修了」と書きます。
また、採用担当者にあなたがどのような分野を学んだかを理解してもらうために、学部や学科、専攻まで、詳しく記入するようにしましょう。
学歴に中退や休学がある場合は、「家庭の事情により中途退学・休学」などと、簡潔に書き、採用側に伝えておくことも重要です。
◇職歴欄の書き方
履歴書の職歴欄に必要な内容は、勤務先の情報や勤務年数などの情報で問題ありません。
勤務先で、どのような業務に携わりどれだけの成果をあげたのか、身につけたスキルや知識など、ご自身のアピール内容は職務経歴書に書くようにします。
職歴欄も学歴と同様に、1行目には「職歴」と書き、次の行から今までの職歴を時系列に書いていきます。

勤務先は「(株)」などと省略せず、「株式会社」と書き、所属部署も正式名称で表記し、勤務期間内の部署異動や昇格も併せて記入しましょう。
正社員以外の勤務の場合は、「契約社員」「派遣社員」などの雇用形態を明記し、派遣元と派遣先を記載します。
長期のパート・アルバイト勤務については、職務内容が志望企業の職務に近い場合は、評価ポイントになる可能性がありますので記載しましょう。
退職理由については、「一身上の理由により退社」とだけ書けば問題ありません。
応募時に退職日が決まっている場合は「〇〇年〇月退職予定」と書き、職歴の最後に「現在に至る」と結び、「以上」と右詰めで記載します。
■職務経歴書の書き方

職務経歴書とは、応募者の業務経験やスキルについて採用側が確認するための書類であるとも言えます。
そのため、記載内容は携わった仕事の具体的内容や経験や技能、成果について記載していきます。
職務経歴があまりにも簡単な内容では、採用側から見たら評価のマイナスにつながりますので、今までの職務経験をアピールするような書き方が必要です。
◇職務経歴書の具体例
まずは、履歴書の職歴と同様に勤務先会社名、入社年度などを記載し、担当業務実績などやの職務について100~150文字内で要約を記載します。

●勤務先情報の書き方
勤務先の情報は、社名は正式名称で記載し、事業内容や資本金、従業員数等、公開されている会社情報を記載します。
●職務要約の例文:
入社後、約7年間自社製品である無線機器、PC製品の販売を担当していました。既存顧客の営業ならびに新規顧客獲得のため、提案営業を繰り返し顧客のニーズや状況に合わせた提案を心がけ、直近の年間売上は前年比〇%となる〇〇万円を達成しました。
また、販売チームのリーダーとしてメンバーへの指導・育成にも積極的に取り組みました。
●志望企業で活かせる経験・知識・技術をアピール
アピールのポイントは、転職先で活躍するイメージが伝わるように記載していきます。
実績についてなどは、実際の数値などを書き込み、転職先での活躍がわかりやすいようにまとめていきます。
また、語学力や業務に関連するスキル、コミュニケーションや自己管理能力など、自身が培ってきたビジネススキルもわかりやすく書いていきましょう。
マネジメントスキルなども、実際にチームリーダーとして活躍した経験があれば、メンバーのモチベーション管理を徹底し、メンバーが業務に取り組みやすい環境づくりなどを例にアピールすると良いでしょう。
■まとめ
履歴書を書くときに、職歴欄の書き方に悩んでしまう方もいらっしゃると思いますが、今回のコラムは微力ながらお悩みを解消できたでしょうか。
履歴書の職歴欄は、あくまで概要をまとめることと考え、ご自身の経験やスキルのアピールは、すべて別紙の職務経歴書に書いていきましょう。
例文をご紹介しましたが、さまざまな経験やスキルのアピールの書き方で悩まれましたら、転職エージェントに職務経歴書の書き方など、アドバイスしてもらうこともおすすめです。