履歴書の自己PRと志望動機の書き方

転職時に提出する応募書類の中でも、履歴書に書く「自己PR」と「志望動機」は、選考通過を左右する重要な項目です。

そのため、「自己PR」も「志望動機」も、書き出しで採用担当者の気持ちを惹きつけなければ、その後を読んでもらえないという鉄則があります。

読み手(採用側)を引き込む「つかみ」ができれば、面接で話を聞いてみたいと思うことでしょう。

そこで今回は、転職の成功のカギを握る履歴書の「自己PR」と「志望動機」について解説していきます。

■「自己PR」の内容はどうあるべきか!

自己PRで表現したい自分の強み(長所)は、エピソードを交えて具体的に書き込み、志望企業で実現させたいことを記載し、文章をまとめるのがベストな書き方です。

このエピソードの中に書き込むべき事柄は、採用側が「この人は、こういう人物で、当社で活躍しそうだから会ってみたい」と思わせるように書くことを心がけてください。

会ってみたいと思わせるためには、自己PRでも志望動機でも如何にその企業で貢献できるかを「まとめ」として記載しましょう。

ただ、「絵に描いた餅」のような、実現出来そうにないことは書かないようにご注意ください。

■訴求力の高い自己PRの作成方法

訴求力ある自己PRにするためには、文章に説得力を持たせることが大切ですから、「自分の強みはこのような部分です」と冒頭に明記しましょう。

書き方は、5W1Hの法則に従って、「When:いつ」「Where:どこで」「Who:だれが」「What:何を」「Why:なぜ」「How:どのように」という流れで書くと、情報が自然と整理でき簡潔な文章になります。

◇例文:自己PRの強みが行動力であることを伝えたい場合

私の強みは、積極的にチャレンジする行動力です。

前職での高級老舗和食店のブランディングを担当していた時に、その強みを発揮しました。

高級感が特徴の老舗店舗であるがゆえに高級感や歴史を重んじ、若い世代へのアプローチが進まず、予約件数も次第に減り始めていました。

そこで、過去に例のない若者受けする企画を練り、お客様の世代層を広げ売り上げを回復しようと取り組みました。

たとえば、「自分たちで料理する女子会」と銘打って、料理長や板前さんから手ほどきを受け、自身で作って食べるイベントを開催。

SNSでも拡散され話題を呼び、お客様の層が広がったことにより前年比〇%増の売上に貢献しました。

この経験を活かし、貴社の○○部門で活躍できる人材として、積極的にさまざまなチャレンジを行い、売上向上に貢献したいと考えています。

■志望動機の内容はどうあるべきか?

「貴社の○○な経営理念や自由度の高い社風に共感し、貴社で働きたいと考えました」という、志望企業の経営理念や社風に着目しただけの志望動機では、採用側の印象には残りません。

採用するかどうかを判断するときに、志望動機は本人の働き方への意欲、達成したい目標がポイントとなります。

それらをわかりやすく伝えるには、書き方に順番があります、

①志望企業で携わりたい職種を書き、その職務で成し遂げたい目標を記載。

②目標に取り組みたい理由を記載。

③なぜ、志望企業で働きたいのか?志望企業へのこだわり

④まとめ:自分の経験や強み、能力を活かして、どのように働きたいかを明記し、自身を売り込む文章にまとめていく。

◇例文:「自身の経験や能力」についてアピール

私は、貴社の営業部門で住宅資材の素晴らしさを、多くのお客様に広めていきたいと考えています。

前職は、ハウスメーカーの営業事務でしたので、顧客先や仕入先とのやり取りで身に付けた業務知識や、既存顧客とのしっかりとした関係を維持してきたコミュニケーション能力を活かして働きたいと考えています。

その理由は、貴社の多種多様な住宅資材は、他社に類を見ない素晴らしさがあり、良い製品を営業することにやりがいを感じるからです。

事務職から営業職への転換ですが、自身の強みや能力を活かし売り上げに貢献したいと考えています。

■志望動機でよく見かけるNGワード、ここに注意を!

「人の役に立ちたい」・・・という表現ですが、人の役に立たない仕事って、世の中にはありませんので評価対象になりません。

「自身の成長できる環境を求めて」・・・会社は学校ではありませんので、貴社は自分を成長させてくれる企業という表現はNGです。

「様々な経験」「色々な役割」をこなしてきたという書き方も、具体性が全くなく何を伝えたいのかわかりません。

一例ですが、このような書き方をしてしまうと、仕事がきちんとできるのだろうかというイメージで見られてしまいます。

■まとめ

履歴書に書く「自己PR」と「志望動機」は、企業に貴方という商品を訴求するための重要なポイントです。

「自己PR」では、志望企業で活かしてみたい強みを冒頭に書き、その強みが発揮されたきっかけや発揮したエピソードを、5W1Hの法則に従い具体的な数字を含めて書くことができれば説得力がでてきます。

「志望動機」には、志望企業で働きたい理由と目標を最初に書き、今までの業務で評価されたエピソードなどを文章内で紹介しましょう。

文章のまとめには、経験やスキルを志望企業でどのように活かしていきたいかを伝えることで、採用側に欲しい人材という印象を伝えることができます。

「自己PR」や「志望動機」を書く上で悩んでしまったら、どう改善すると良くなるかを転職エージェントに相談してみると、客観的な見方でアドバイスしてくれますので、転職エージェントへ相談することをおすすめします。